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1Q84 book 1(4月ー6月)
1Q84読みましたー。
思ったこととか感想とか書きます。
ネタばれがあるので、これから読もうと思ってる人は読まないでね。
1Q84、村上春樹の長編作品にしては薄味というか、さっぱりしてる。
そんな印象です。
3人称の文体が影響してるか分からんけど、ノルウェイの森やスプートニクの恋人的な「濃さ」(自意識過剰的な?)もないし、世界の終わりやねじまき鳥的に、その世界観で圧倒しようという感じもなくて、全体的に静かで落ち着いている印象です。
気付いたらもうこんな読み進めてたよ、みたいな感じもなかったし・・・
最後に宗教組織と戦ったり、その内部に潜入して冒険したり、みたいなエキサイティングな展開もないし。
まぁでもそういうふうに感じたのは、自分の方が変わったからかもしれないよね。
高校生のとき読んでたら、こんなこと思わなかったかもしれないし。分かんないけど。
下巻の最初の方で村上春樹自身が以前に、この1Q84について「恐怖」がテーマの一つとなる作品だみたいなことを言ってたらしい、ということを思い出して、納得した。
その恐怖って言うのも、派手なものじゃなくて、だんだんと得体のしれない何かが、自分を蝕んでいったり、身の回りにおかしなことを起こしたりする、っていう感じの「恐怖」。
映画で例えるなら「シャイニング」?
最近読んだ本で例えるなら「ねじの回転」?
主人公たちのまわりが少しずつおかしくなって、だんだんと親しい人がいなくなるあたり。
恐怖が忍び寄ってくる感じは印象的だった。
そんな静かな恐怖を表現するには、宗教組織の内部での暴力の描写とか、直接的な対決の要素とかはあんまり多くない方が効果的なのかもしれない。
でもそういうのって今はまだよく分からないっていうか、まだいまいちぴんと来ないとこもあるかも。
だって、安易なことを言えば、青豆が宗教組織に潜入して、リーダーを殺す!っていう展開をちょっと期待しちゃってたし(笑
まぁいいや。
そうやって失われていくものに対する切ない感じとか、こちら側とあちら側の世界みたいな。
1Q84は村上春樹伝統のモチーフは健在で、やっぱり何ともいえないんだけど、いい!
なんかこういうのはもう芸術の域なんじゃないかな。職人芸というか。
1Q84が今までにない、というか新鮮だなと自分が感じたのは「私には愛があります」みたいなことを言えちゃう主人公の存在。
大事なところで、そんなストレートで暗示的じゃないことを言う主人公は今までいなかった気がする。
1Q84の主人公は、そもそも女だし。
女が主人公って分かっただけで、まじかよーって思える人とは話が合うんじゃないかと思う。
あと天吾の父親に対する態度とか、今までにはなかった家族ってものに対する肯定的な雰囲気があった気がする。
あと、手を握るっていう行為が結構、出てきて微笑ましいけど
なかなかこういうかっこつけてない、素朴な暖かさみたいなものも、1Q84は新しい気がする。
まぁなんか新しい発見をしようとし過ぎてる感は否めないので、このへんでやめときます。
でも、全編に渡って出てくる「月」は、この作品を本当に象徴している気がする。
静かな恐怖の足音。家族とか、手を握るだとか、そういう種類の暖かな気持ち?
1Q84の全体的な印象として、どっちかと聞かれたら、間違いなく、太陽というよりは月です。
村上春樹の作品で、こんなにきっぱりと愛なんて言葉が出て来る作品は今までなかった(強いて言えばねじまき鳥)。次はこれをもっと分厚くして太陽みたいな作品を作って欲しい。
発売日の前々日くらいから本屋に行って買って2日くらいで読みました。
楽しい思いをさせてもらってほんとに感謝したいです。
あと、ジョージオーウェルの1984は読んでみたい。
あと、やっぱり宗教って、すごい興味深いものだなと思う。
1Q84 book 2(7月ー9月))
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090530-00000023-scn-ent
